あの大塩駅名物『ドアカット』が終了!山陽電車大塩駅がリニューアル!
『尚、この電車は大塩駅では後ろ1両のトビラが開きません…大塩駅でお降りのお客さまは前より5両よりお降りください…。』
この聞きなれた車内アナウンスも3月1日からは聞けなくなります。
山陽電鉄、大塩駅の名物として知られる、上り特急特急電車のはみ出し停車による通称『ドアカット』が2022年2月28日をもって終了。
3月1日の始発からは全てのドアから乗降できるようになります。
便利になるのはすごく良いことなんですが…ちょっと寂しい気持ちになるアナタは間違いなく『高砂まにあ』です。笑
ねこえもん
山陽電鉄大塩駅で『ドアカット』が始まったのは、1991年とのこと。
阪神電鉄の直通特急の乗り入れにより、一部の特急が6両編成になったが、大塩駅のぼりホームは構造上、6両分の長さを確保できず、やむなくドアの締め切り『ドアカット』で対応することとなりました。
素人感覚でいくと、単純に『ホームを伸ばせばええだけやん』と思うのですが、そのネックとなっていたのは、駅構内にある踏切だったんです。
大塩駅をご利用されていた方には、かなり不便だったと思われる駅改札から下りホーム(姫路方面)へ行くための構内踏切。
上りホームを伸長するためには、この構内踏切をなくすことが必要不可欠だったのです。
そこで、2019年より駅の橋上化や駅前ロータリーを整備する改良工事が、姫路市との協力のもとスタート。
2021年12月には、橋上に改札がある新駅舎に切り替え。
改札から各ホームをつなぐ地上通路、構内踏切を廃止したことで、上りホームの伸長が可能になりました。
2022年2月中旬には、上りホームの伸長工事が完了。
ホーム上には、ガラス張りの待合室や、ベンチシートも新たに整備されました。
ホームから橋上通路に行くためのエレベーターも設置、3月1日から北側のエレベーターも稼働とのことで、完全バリアフリーとなります。
これにより、車両はホームにすっぽりと収まるようになりました。
そして各所調整のうえ、晴れて2022年2月28日で『ドアカット』は終了、3月1日の始発から特急の全ての車両の扉から乗降できるようになります。
乗降客の利便性があがることは、とても良いことではあるのですが、もうこの大塩駅の『珍景』が見られなくなるというのは寂しい気もしますね…。
今回の取材の日も、最期の姿をカメラにおさめようと大勢の撮り鉄さんがいらっしゃいました。
今回、偶然にも、扉が開かないのを知らずに、降りようとしているお客さんを誘導するホーム係員のおじさん…。
もうこの光景も3月からは見られなくなるのですね…。
この『ドアカット』の運用は全国でも珍しく、山陽電車ではドアカットはなくなり、東急大井町線の九品仏駅など数例を残すのみとなるそうです。
また、姫路市がすすめる駅南側の駅前広場も2022年夏ごろには整備完了とのこと、完成が楽しめですね!